2024年7月の例会は20日1時半、武蔵野公会堂にて。

東京支部の展示会が終わりました👏(神代①)

展示会にご来場の皆さま、ありがとうございました。

会員の皆様、お手伝いの皆さま、お疲れ様でしたね。今年も学びが多く、とっても楽しかったです。展示会3回目のわたくし、新米ボウの感想を簡単に書き出してみましょう。

会場に入ると原種のベゴニア・レックスがで~ん!と置いてあります。皆さんもご覧になったと思いますが。

えっ、これがあの案内状のベゴニア⁉

葉書きの写真は可憐なピンクの花が真ん中に写っていたから、こんなに大型とは驚き。実物を見られてよかった!用意してくださり、ありがとうございます。

インドのアッサム地方原産のベゴニア、ここから多くのレックス品種が作られてきたんですね。感慨深い…

 

Putzeysって?

葉書きをよく見ると右下に、Begonia rex 'Putzeys'とある。

'Putzeys'は、Jules Antoine Adolphe Henri Putzeys (1809 –1882) という19世紀のベルギーの植物学者・昆虫学者(特に甲虫で有名)の名であり、省略されてPutz.という表記もよく見られる。

発音はインターネットの発音サイトで調べると「プーツィース」。アントワープ州の地名から来ているらしい。

プーツィースさんはなかなか凄い人だった。ベルギーのリエージュに生まれる。18歳で哲学の博士号取得、その後法学を収め、リエージュの法律関連の仕事に就く。40歳くらいで王様からレオポルド勲章を授与されている。しかし地位や名声などには無関心で、全情熱と興味は自然界の生き物に傾注していたようだ。ベルギーの昆虫学・植物学の発展に大きな足跡を残し、研究熱心なあまり視力を失うも最期まで研究を続けたという。Begonia rexBegonia rosacea、名前が残るにふさわしい方だった。

 

楽しい会話

来園者の会話や反応が楽しい!

皆さん、解説のパネルをよく読んでくれるのに驚いた。入って右側の壁に貼ってあるこちらの3枚。


写真が悪くて申し訳ないが、この3枚でベゴニアについておおまかなことはわかる。

また今回の展示では、完全にというわけではないにしろ、東南アジア産、南米&アフリカ産といったように地域別に分けられており、上の世界地図と照らし合わせると理解も一層深まる。

「ベゴニアってBegon ベゴンという人の名前から来ているんだって」「ベゴンって強そうだよね」「BegonってBeginの動詞活用みたいな?」「過去形?あ、過去分詞か」「違うよ」

おもしろいなあと思ってクスクス笑ってしまった。パネルには、ベゴニアは

「17世紀のサント・ドミンゴの総統で、植物のパトロンでもあったミシェル・ベゴンに因んで名付けられ」

たとの説明がある。日常的に、こんなにも多くの人々の口にのぼるベゴンさんの名前であるが、当然子孫とかいるよね、などと興味が湧いてきて調べてみた。

Begon姓は圧倒的にフランスに多く、下の資料によると2024年は38322人となっている。他にベルギーやカナダなどにも。

https://www.geneanet.org/nom-de-famille/BEGON

名前の由来は幾つか説があって、ゲルマン語由来で「走る」「移動する」という動詞から、あるいは 地名Bègueから、またはラテン語のbeccus(鳥の嘴や先っぽ)から等。

偉い方だけあってウィキペディアには肖像画もある。Michel Bégon (naturalist)

ベゴン家は代々、地方や植民地の政務に携わったようだ。混同してはいけないのは、息子も父と同じMichelという名前で別にウィキペディアのページもある。現代に移ると、Dominique Begonという建築家もいる。

 

話題のベゴニア 三点

誰しもが足を止め、目を見張り、思わず声を漏らすベゴニアはこれ!

メラノブラータ

衝撃のインパクト。棘だらけの葉。その棘のひとつひとつからご丁寧に毛が生えている。まだ若い(幼い?)葉はチョコミントのアイスクリームみたいで可愛いんですが。

多くの方がいろいろな角度から写真を撮って楽しんでいました。

Begonia melanobullata C.I Peng & C.W.Lin

 

皆が「レタス」と呼んでいたクレスタブルキイ

Begonia crestabruchii

 

アキ

アキさん、どうしてこんな姿に??何があったの、教えて。

Begonia Aki

 

 

私の好きなベゴニア

これも少し載せてみましょう。

クロロスティクタ

Begonia chlorosticta

協会会報誌今年の1~3月号の表紙にもなっているクロロスティクタ。

Sさんのは色がとっても素敵。私の好みです。花もたくさん咲かせて申し分ない作品です。何年か前に初めて見たパルダリウムのベゴニア、あの時の新鮮な感動を思い出しました。『水玉のドレス』という作品でこちらは赤い葉→DOOA STYLE #4 水玉のドレス

 

Cさんの作品はどれも惚れ惚れする。

左:Begonia rajah 

Cさん自身が「最も気に入っている」とおっしゃっているだけあって、いつまでも眺めていたいライア。

右:Begonia thelmae

テルマエ。葉や茎に細かい毛がびっしり生えていて、どうやらトライコーム(trichome、毛状突起)というらしいですが、光の加減で美しく色を変えるのがおもしろい。見事な作品です。

 

まだまだ続きます。

今日はこの辺で。